世をひねる

甲信地方(山梨県と長野県)の寺院・神社建築を語る雑記。

【松川村】大和田神社 ~大規模な二階建ての神楽殿~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、北安曇郡松川村の大和田神社(おおわだ-)について。

 

松川村というと多数の絵本を収蔵した“安曇野ちひろ美術館”と公園が有名で、その陰に隠れがちですが、寺社にも見所が幾つもあります。

その1つが大和田神社で、社格としては村社、村の氏神といったポジションの神社なのですが、本殿よりも立派な二階建ての神楽殿があり、二階に上ることもできます。

 大和田神社へのアクセスは最寄りの信濃松川駅から徒歩1時間程度で、バスなどの公共交通機関はありません。

無料駐車場は境内の入口側に5台分くらいのスペースがあります。

 

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鳥居。額には篆書体で「大和田社」とありました。

 

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手水舎。冬場の寒冷地なので、水は止まっていました。とはいえ手入れが行き届いている様子です。

蛇口には丸い穴があけられた竹の板がはめられていますが、溶接面(手持ちマスク)っぽく見えたのは私だけでしょうか... 溶接面で皆既日食を観察しようとするのは工学部生(とくに機械系)のあるあるだと思います。

 

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楽殿はスルーし、まずは拝殿を。切り妻を2つ組み合わせた屋根をしており、妻入りと平入り、どちらに分類したらいいのやら。というか、妻入り平入りに分類しようとするのがそもそもの間違いなのかも。

 

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瑞垣越しに見た本殿。こちらは銅葺きの典型的な三間社流造りです。

瑞垣の中に入れそうな戸があったのですが、錠前がかかっていて入れず、外から背伸びして撮った写真に相成りました。

本殿・拝殿共に昭和時代の再建されたものとのこと。

 

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そして本題の神楽殿。妻入りの切り妻屋根で、桁行き(横幅)は6間(10.8m)くらい。

横幅だけなら特筆することはないのですが、この神楽殿は二階建てになっていて高さがあり、横幅の割に巨大に見えます。

 

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軒下。垂木の間隔が広く、飾り気のない質素な造りです。それだけに、ワンポイントで破風に配置された鶴の彫刻が栄えています。

 

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楽殿に掲げられている絵。いつの時代のものなのか、描かれているのは誰なのか、謎です。

 

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楽殿の端には、二階に昇るための階段があります。

ちょっと不安になる薄さの踏み板に乗って昇ってみましたが、二階は物置のような状態になっており、特に写真に収めるほどのものはありませんでした。

wikipediaによると、この二階は拝殿の前で行われた芝居の見物席としての役割もあったとのこと。

二階建ての神楽殿は全国に幾つかありますが、いつでも自由に昇れるのはなかなか無いですね。特に眺めがいいわけでもなく内装がすごいわけでもないですが、二階に昇って中をみられたので私は満足です。

 

以上、大和田神社でした。

(訪問日2019/03/15)