世をひねる

甲信地方(山梨県と長野県)の寺院・神社建築を語る雑記。

【高崎市】達磨寺 ~縁起物・福ダルマ発祥の地~

今回は群馬県の観光地ということで、達磨寺(だるまじ)について。山号の少林山(しょうりんさん)の名称でも知名度があるようです。

 

高崎市を代表する観光地で、マイナー観光地をメインに紹介する当サイトの方針から逸れはしますが、以前から行ってみたかった寺だったので紹介いたします。

 

達磨寺は江戸時代に起源を遡る黄檗宗(おうばくしゅう)という宗派の寺院で、縁起物とされる張り子のダルマの発祥の地と伝えられます。そのため、境内のお堂には達磨が山積みにされていたり、達磨にまつわるコレクションを見学できたりします。

 達磨寺へのアクセスは、電車なら群馬八幡駅から徒歩30分程度、バスなら高崎駅から少林山入口バス停が最寄りです。

自家用車の場合は、境内の裏手に無料駐車場が約50台分あります。

 

私が訪問したときは空いていたので、境内の下にある小さい駐車場(10台分くらい)を利用しました。

 

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階段を上るとまず目に付くのはこの霊符堂(本堂)。縁側に大量のダルマが積まれています。

縁起物と関係の深い場所だからなのか、千社札(せんしゃふだ)が大量に張り付けられています。いつの物なのかは謎ですが、文化財保護の観点から考えるとよろしくない行為です。

 

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ダルマが積まれている場所には「お札、お守り、だるま 置かないで下さい」の注意書きが。

「置いてあるじゃん」と突っ込みを入れたくなりますが、ここへ勝手にダルマを捨てていかないでくれ、という意味でしょう。

よく考えると、ダルマの処分って、左義長(どんど焼き)を逃すとどうやって捨てたらいいのか分からないですね... 地域によっては左義長でダルマを燃やすのが禁忌だったり、そもそも左義長がないところもあるみたいですので、ダルマの処分に困ってしまう人は意外に多いのかも。

 

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そしてこちらが達磨堂。達磨(僧侶のほう)にまつわる像と絵画や、日本各地のダルマ(置物のほう)が展示されており、無料で見学できます。小さなお堂ですが、中には所狭しと展示物が置かれ、充実したコレクションになっています。

尚、堂内は撮影禁止です。

 

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達磨堂とは逆方向にある観音堂。茅葺きの屋根が苔むしていて、良い雰囲気です。中をのぞき込んでみると、小さいけれども立派な観音像が見えました。

 

以上。達磨寺でした。

 

 

以下、達磨寺とは関係のない余談になります。

私の実家(長野市)では毎年の初詣でダルマを買ってきて片目を入れ、翌年にもう片方の目を入れて、その翌年にどんど焼きで燃やすのが一連の流れで、実家の神棚には常に1~2体のダルマが置かれています。

こうした風習が全国区のものなのか、あるいは関東近辺だけのものなのかは謎ですが、個人的にダルマってそんなに好きじゃないです。毎年買い換えさせたり、場合によっては「去年より大きいものを買え」という風潮があったり、縁日では値切りを前提とした価格で発売されていたりと、妙にお金のかかるシステムなのが気に入らないです。あと、見た目も、可愛くもなければ格好良くもなく、置物にするなら他にもっと良いものが幾らでもあると思います。あくまでも私の感性ですが...

仏壇も神棚もない家が当たり前の時代ですし、現代人は昔の人と比べて実利を重んじる傾向が強いですから、「縁起物」という名目だけが取り柄の置物が数百年先まで残り続けるとはとても考えられないです。

 

(訪問日2019/03/01)