世をひねる

甲信地方(山梨県と長野県)の寺院・神社建築を語る雑記。

【富岡市】菅原神社 ~日光を彷彿とさせる精緻な社殿~

今回は群馬県のマイナー観光名所ということで、富岡市妙義町菅原の菅原神社について。

群馬県内には同名の神社が多数あるので、調査や訪問の際には間違えがないように気をつけましょう。

 

菅原神社は群馬県道51号線のほぼ道沿いにあり、この近くには妙義神社や中之嶽神社などのメジャーな観光名所も多数あるので、そのついでに観光してみると良いかもしれません。

 菅原神社へのアクセスは、鉄道などがないため車で行くことになります。

駐車場は境内の中腹にあり、県道51号線を走っていると案内板があるので、それに従えば迷うこともないでしょう。なお、駐車場への道は幅がやや狭いのと、坂が急なので、車種や天候によっては注意が必要です。

駐車場は10台程度の広さで、無料。

 

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駐車場のすぐ下にある鳥居。ちょっと退色した赤色ですが、これはこれで味があるのではないでしょうか。灯籠は苔がのっていて、これもまた味があります。

草木が茂る夏場に来たら、もっと趣のある景色になっていたかも。

 

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参道と門。石段はさほど長くはないですが、両脇の林の針葉樹の並木が印象的。

なんとなく戸隠神社奥社(長野市)を思わせる雰囲気です。

 

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門をくぐるとすぐに拝殿があります。案内板によると、三間社流造り(さんげんしゃながれづくり)だそうです。

屋根は銅葺きで、これといった装飾もなく、黒ずんだ木材がなんとも渋く落着いた雰囲気を醸しています。

「菅原神社」の名前の通り、祭神は学問の神・菅原道真で、軒下には合格祈願の絵馬がいくつも吊されていました。

 

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拝殿の向かってすぐ左にある神楽殿。こちらもシンプルな造りで、良く言えば質素、悪く言えばコメントしづらいです。

 

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拝殿の後ろにある本殿。三間社流造りなのは拝殿と同じですが、こちらの本殿は屋根の反りが大きくて装飾も多く、派手です。シンプルな拝殿とは対照的。

江戸時代中期の建立で、妙義神社の影響を強く受けているとのこと。

 

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本殿側面の彫刻。一面に施された極彩色の彫刻はまさに圧巻。

全体的に退色が目立ちますが、ちょっと褪せたほうが古そうな感じに見えるので、私はこれくらいの塩梅が好みです。

 

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逆側の側面から見た本殿。当然ですが、背面側にも隙間無く彫刻が施されています。

本殿には菅原道真が手ずから彫ったと伝えられる神像が安置されているそうです。

 

素人目に見て、少なくとも県重文以上の価値はあると思ったのですが、富岡市指定重要文化財にとどまっているようです。

私自身、この神社は妙義神社周辺の小ネタを探しているときに初めて知りました。

こんな立派な神社が埋もれてしまうのだから、群馬県は恐ろしい土地です。

(訪問日2019/03/01)